初めてのサーブ練習
手出しやラケット出しのボールが打てるようになってきたら、ゲーム形式の練習ができるようにサーブの練習を始めましょう。
今現在、年齢が8歳程度(小学校中学年)の子供であれば、いきなり上からのサーブを練習しても問題ないのですが、4歳~6歳くらいのキッズやキンダーの場合は、体格や筋力を考えて下からのサーブから覚えていきましょう。
下からのサーブは幼い子でもすぐに安定したサーブ打てるようになりますし、ラリーなどに役立つ、ボールのミート練習にもなります。
それではキッズテニス向け、初めてのサーブの練習方法をご紹介していきましょう。
下からのサーブを覚える
下からのサーブというのは、手出しのボールをフォアハンドで打つのと同じ要領となります。
ただ一つ違うのは、自分でボールをワンバンウンドさせるということです。
4~5歳程度の子供には、この「自分でボールを落とす」という行為が難しい子もいて、上手くできない子もいます。
コツを掴むまではしっかりと指導してあげましょう。
ポイントは、ボールを持った手を高く上げて上から落とすこと。
ボールを上に投げたりせずに「落とすだけでいいんだよ」と教えてあげましょう。
次に下からのサーブで大切になるのは、ワンバウンドしたボールの「頂点で打つ」というタイミングです。
これも初めての練習だと難しく感じる子も多いかもしれません。
子供はどうしても「早く打ちたい」という気持ちがでてしまい、ワンバウンドしてすぐにボールを打とうとしてしまいます。
これでは当然高さが出ないので、ネットに引っ掛かってしまいます。
タイミングが合わない子供には、しっかりと指導者がミートポイントを教え、ボールが上に来るまで待つことを覚えさせると良いでしょう。
そしてボールがネットを越え、上手くサーブできた時には、しっかりと褒めてあげることも大切です。
ボールが安定してネットを超えるようになってきたら、こちらの狙った場所にボールを打つ練習も行ってみましょう。
下からのサーブがアウトになる原因
下からのサーブができるようになるとゲーム形式の練習をできるようになるのですが、いざゲームをさせてみると、下からのサーブがなかなか相手コートに入らずアウトになってしまうケースが目立つようになります。
これはなぜだかわかるでしょうか?
その原因は「子供の目線」にあります。
子供はまだ背が低く、大人と違ってネットの上から相手コートを見ることができません。
つまりネット越しに見る相手コートは、遠近感が掴みにくく、ラインがわかりずらいのです。
ですから「サーブがアウトにならないように!」という漠然とした指導をしても、子供にはどうしたら良いのかわかりません。
こういう場合は、ネットからどれくらい上を狙うと良いサーブになるのかを教え、子供にわかりやすい目標を作ってあげます。
こちらの写真のように、ネットの上の空間を示してあげましょう。
ただ、狙う位置は子供によって調整が必要となります。
例えばサーブに勢いがなく力が弱い子には、ネットから離れた高い位置を目標とさせた方が良いですし、力があってサーブがラインを越えてアウトになってしまうような子には、ネットから近めの高さを目標とさせると良いでしょう。
このように子供の目に見える目標を与えてあげることで、サーブにおける目安が生まれ、安定したサーブを打てるようになります。
これは上からのサーブを覚えるときにも、体が大きくなってきたときにも役立つ方法です。
今のうちから「ネットからどれくらい上を狙うと良いのか」という感覚を養わせてください。
次回は、初めての上からのサーブ練習方法をご紹介します。