サイドステップを意識させる練習方法
今回はテニスの基本ステップであるサイドステップの練習です。
サイドステップは単なる横移動ということではなく、顔が正面に向くのでボールを見ながら移動することができる移動方法となります。
テニスの基本動作なので、小さいうちから練習しておきましょう。
サイドステップを覚える基本練習
最初は4歳からでもできるサイドステップの練習からご紹介しますが、まずはサイドステップを覚えることから始めていきましょう。
サイドステップを始めて行うときは、間違ったサイドステップになりがちです。
よくあるのは、早く行こうと思って体や足が進行方向に向いてしまうこと。
こういった子供には、目線から修正していくことが大切です。
親やコーチが子供の横に立って、「こっちを見て」と声をかけながら、顔を進行方向ではなく正面(横方向)に向かせるようにしましょう。
小さい子供なら「カニさん歩き~」と声をかけて、手をチョキにしながら向かい合い一緒にサイドステップをするも1つの方法です。
足が横に向かずに進行方向へ向いてしまう子供には、足をぶつけるイメージを説明しましょう。
後ろの足が前に来る時に、前の足に触る(ぶつける)イメージです。
最初のうちは、空中で足を叩くというイメージでも構いません。
サイドステップを習得したら反復練習です。
テニスコートならベースラインからネットまで、屋外なら目標物を決めてサイドステップで往復移動します。
高く飛ぶのではなく、低く横移動できるようになるまで練習をしましょう。
テニスの練習と合わせたサイドステップの練習
サイドステップを覚えたら、次はテニスの練習にもサイドステップを組み入れていきます。
まず初めは、手出しのボールを2回連続で打つ練習。
これにサイドステップを加えてみましょう。
1回目のボールをスタート位置から2mほど先に出し、子供は走ってボールを打ちに行きます。
打った後はスタート位置まで戻りますが、この時にサイドステップで戻るようにします。
ポイントは、コーチから目をそらさないこと。
ついつい進行方向を向いてしまう子供も多いですが、ここはしっかりとコーチを見るように指示しましょう。
そして真ん中に戻ってきたら2回目のボールを出します。
2回目は1回目より遠くにボールをに出すようにしましょう。
子供は走ってボールに追いつき打つ、これでワンセット(行って・戻って・行く)の練習となります。
手出しボールを打つ練習にサイドステップを取り入れるだけですが、練習負荷は格段に上がり、打ち終わりにサイドステップで動くクセがつくようになります。
またこの練習の応用編として、2回目のボールを1回目とは逆方向に出すという練習もあります。
この場合は、スタートラインに戻るまではサイドステップで動き、スタート位置を過ぎたら走ってボールを打ちにいくという走り方の切り替えが必要な練習となります。
実際のテニスの動きに近い練習となりますので、反復練習することで試合中の体の動きを身につけることができます。
サイドステップと持久力の練習
次は持久力系のトレーニングにサイドステップを組み入れます。
まずは写真のようにマーカーを並べます。
横から撮影していますので、打つ方向は写真の右方向となります。
そして練習の流れは下記のようになります。
まずはスタート位置から奥のマーカーまでサイドステップします。
(テニスコートをサイドステップで横に移動する)
奥のマーカーにたどり着いたら、親はその場でボールをやや高めにトスします。
子供はサイドステップからダッシュに切り替えてボールに向かって走り、追いついたら止ってボールを打ちましょう。
この練習のポイントは、サイドステップからダッシュの切り替えを早く、そして打つ時に体が流れないようにすることです。
ダッシュ後でも安定したスイングができるように心がけましょう。
この練習ではサイドステップとダッシュ、ブレーキ、スイング、さらに持久力と、テニスに必要な要素が沢山含まれた練習となります。
5歳~6歳くらい、ボールを動きながら打てるようになったら、積極的に取り入れていきたい練習です。
持久力への負荷を大きくしたい場合は、スタート位置からマーカーまでの距離を広くとることで調節が可能です。
この練習を繰り返すと、遠くのボールを打つ感覚が養われるのでボールを打つタイミングが良くなります。
特に、動きながら「大根切り」をしてしまう子供には、効果的な練習と言えます。
次はボールをまっすぐ打つ練習に取り組んでみましょう。