上からのサーブの打ち方と練習方法
こちらでは初めて上からのサーブを覚える際に役立つ、上からのサーブの練習方法をご紹介していきます。
前回までの初めてのサーブ練習と、上からサーブを打つための準備である、初めての上からのサーブ練習方法をこなした後、これからご紹介するサーブ練習に入るようにしてみてください。
トスしたボールを当ててみよう
前回まではトスの練習と、サーブに必要なラケットを肩から降り下ろす筋力トレーニングを行ってきました。
今回はいよいよ実際にラケットを使ってボールをサーブしてみましょう。
最初はボールがどこに飛んでいくかわかりませんので、テニスコートなどではなく、公園などの広い場所を使って練習するのがオススメ。
できるだけ人のいない時間が良いかもしれませんね。
まずはペットボトルトレーニングと同じようにラケットを肩の上に乗せて、サーブの準備。
そしてボールを高くトスして、ラケットを真っすぐ前に振り下ろしてみましょう。
いわゆる羽子板サーブですね。
はじめのうちは上手く打てなかったり、思ったより距離が出なかったり、まっすぐ飛ばなかったり散々な結果となるでしょう。
でもこれは最初の一歩。
まずはラケットにボールを当てることに集中して、練習を繰り返してみましょう。
中々ラケットにボールが当たらない場合は、ラケットの降り方を指導するのではなく、トスの位置について指導してみてください。
トスが体より後ろにいってしまっていないか?トスが高すぎ(低すぎ)ていないか?ボールから目線を切ってしまっていないか?この辺りが指導のポイントです。
上手くボールに当てられるようになってきたら、その都度子供を褒めてあげましょう。
これも子供を成長させるために大切なポイントとなります。
サーブの距離を出すには?
上からのサーブを繰り返し練習し、ラケットにボールが当たるようになったら、今度はサーブの方向や距離について考えてみましょう。
当然ですが、テニスのサーブは、ボールがネットを超えないと話しになりません。
またサーブが左右にずれてもアウトになってしまいます。
このあたりの課題をクリアするために、まずは飛距離を出す練習から。
はじめはラケットのどこに当たるとボールがしっかり飛ぶようになるのか、ボールの飛び方について子供に説明しましょう。
ラケットが下向きで当たると良いのか?
それとも上向きでしょうか?
どのようにラケットに当たると、どのようにボールが飛んでいくのか理解させます。
ただし、このボールを当てる位置と言うのは子どもの成長具合(身長)によっても変わるところなので、子供に合った指導をしてあげてください。
少し上向きで当たる方が良い場合はトスをした手から真上に、垂直から少し下向きでも良い場合は、トスをやや前に指導してみると良いかもしれません。
ボールの飛び方の説明をしたら、カラーコーンなどを使い、目標を設けたサーブ練習をしてみます。
このように「ここを超えたらクリア」というような、目標(ゴール)を設けます。
3球ノーバウンドで目標を越えたら、ゴールの距離を離していきます。
これを繰り返し、実際のコートサイズまで距離が延ばせれば課題のクリアとなります。
このように、子供にはゲーム性を持たせながら練習させていくことが、飽きずに練習を続けられるポイントです。
もし、ボールには上手く当てられているけど飛距離が出ないというお子さんには、前回初めての上からのサーブ練習方法でご紹介した、ペットボトルを使ったトレーニングを行いましょう。
水の量によって負荷の調節もできますし、サーブに必要な筋力をすべて鍛えることができます。
次は左右のブレについて直していきましょう。
これも、まずはラケットがどっちに向いていないといけないかを説明するところから入ります。
「(ミート時に)しっかりと打ちたい方向に向かってラケットを向ける」これが基本中の基本です。
一見簡単に思えることでも、子供には「何のために練習をするのか」を1つ1つ理解させる説明が大切。
練習方法としては、打ちたい場所にサーブができるようになるため、対面に立ったコーチに向かってサーブをする練習をしましょう。
写真のようにカラーコーンを目標にしても構いません。
最初は距離を短くとりましょう。
これで実際にラケット振ってサーブをしてみると、どちらにボール(ラケット)がずれているのかわかりやすくなります。
さらに、右にずれやすい子、左にずれやすい子と、どちらにブレているのかはっきりわかる場合もあります。
体の向きや使い方にクセがついてしまう前に、指導者がサーブを確認して直してあげることが大切でしょう。
最後はコーン当てゲームのような、飛距離とコントロールを両方鍛える練習に取り組むと良いでしょう。
かなり難易度は高いですが、毎日練習していれば、必ずサーブが上手になります。
上からのサーブ練習のまとめ
3回にわたって紹介してきましたサーブ練習、一先ずここまでできれば、基本のサーブは習得となります。
ご紹介してきましたように、初めて上からのサーブを覚えるまでには、トスの練習・肩と腕の筋トレ・飛距離・方向と4つの課題があることがわかりました。
これらは決して1日や2日でできるようになるものではありません。
特に年齢が低ければ低いほどサーブの習得には時間がかかるので、指導者の方も辛抱が必要です。
子供が上手くならなくても、焦れずに1つ1つ課題を与えてクリアさせていくことを心掛けてください。
時間をかけて正確なサーブができるようになってきたら、あとはテニススクールや日々の練習の中で反復練習。
今回ご紹介した羽子板サーブを最初の一歩として、体の成長と共に様々なサーブを覚えていくことになるでしょう。