子供のテニスの練習、最適な練習時間は?
キッズ年代である4歳~5歳、また小学校低学年のお子さんをお持ちの方、1日にどれくらいのテニスの練習をしていますか?
1時間でしょうか?2時間?はたまたプロを目指して5時間という方もいるかもしれません。
今回は子供にとってどれくらいの練習時間が最適で効率が良いのか考えていきましょう。
練習時間と子供の集中力
個人差はありますが、基本的に子供は飽きっぽく、同じことを長時間やらせていても集中力が持続しません。
しかし体力はあり余っているので、親が練習を終わらせない限りは長時間練習が出来てしまうというのも事実です。
でも、それは子供にとって良いことでしょうか?
子供の集中力が切れ惰性で体を動かしているような練習が、効率の良い練習とは言えませんよね。
子供は目新しいことにはすぐに飛びつき、いつまでも楽しそうに遊ぶことができます。
例えば夏しか行けない海遊びやお祭り、雪が降らないとできない雪合戦など、珍しい体験をした時は「飽きる」という言葉を知らないほどに興奮し遊び続けます。
この感覚をテニスの練習にも取り入れていきましょう。
毎日、長時間同じような練習をさせるのでは子供は飽きてしまいますし、集中力も切れやすくなりますので、次々と練習を変えて飽きさせないような工夫を心掛けましょう。
すると、子供から「次はなにやるの?」と練習を要求してくるようになります。
こうなれば子供は楽しく練習をしている証拠です。
しかし「練習をコロコロ変えていたら、身につくものも身に付かない」と考える方もいるでしょう。
そこは親やコーチの工夫次第です。
A練習とB練習と違う練習であっても、同じような効果を狙える練習というのはいくつもあります。
例えばラダーで足のステップや瞬発力を鍛えたとしましょう。
次は足でジャンケン。
練習から「遊び」という側面を見せつつ、足の動作を素早くする練習となります。
そしてその後はミニハードル。
瞬発力と跳躍力を鍛えます。
階段があれば階段の上り下りを挟んで、最後に段差ジャンプをしましょう。
どこまで行けるか競ってみてもいいですね。
このように瞬発力・ステップに関係する練習だけでも沢山存在することがわかります。
1つの練習をちゃんとこなせるまでやり続けるのではなく、毎日の練習の中に沢山のメニューを組み込んでしまう方が、子供の場合練習効率は上がります。
時間で練習を区切る方法
子供が飽きないように練習メニューを組むのは大変…と思う親御さんも多いでしょう。
でも難しく考えないでください。
練習は1度ですべて行う必要は無いのです。
例えば、基礎体力の練習は朝のランニング。
瞬発系は、幼稚園や小学校から帰宅してから。
ラダートレーニングなど簡単な準備でできるものを自分で練習をする習慣をつけます。
そして夕方になったら親やコーチとボールを使った練習をする。
このように時間で区切った練習を行うと、食事や勉強など練習以外のことが間に挟まってきます。
こうするとシチュエーションごとに頭が切り替っていくので、飽きるという概念がなくなります。
また自分で練習をするという時間を作るのは自主性を養うことにも繋がりますので、1人で戦うテニスの練習としても効果的です。
この方法であれば、時間の使い方は変えずに練習の中身を変えることで、瞬発力に特化させたり、持久力に特化させるなど、その時期に応じた練習に切り替えることも容易です。
時間の使い方を決めておけば、子供が重荷に感じることも無く、着実にトレーニングを積むことが可能となります。
このように長時間練習させるための工夫、また日々の生活の中での練習時間を確保する方法などをご紹介しましたが、間違わないでいただきたのは練習は量ではないということです。
時間をかけて練習すれば体に染み込む、努力した分だけ結果が付いてくる、というような日本人特有の価値観や精神論は捨てましょう。
「毎日の積み重ね」が重要なのであり、続けられない強度や練習量は体調不良や怪我を誘発するだけです。
効率の良い練習を、日々の生活の中で効率よく行うことが子供の為であり、テニスの上達ポイントだと考えるべきです。